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web系の人が起業を考えた時に知っておくべき3つのポイント

      2017/11/20

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様々な事業、業種で起業することは可能ですが、web技術を使えば比較的少額な資本で起業できると言われています。

自分自身にもweb技術を利用したサービスのアイディアはありますが、web技術はないために、実現には未だ至らず、web技術のある方々を羨ましくも思ったりします。

web専門・技術者はアイディアさえあれば、比較的容易に立ち上げは可能ではないでしょうか。

ただweb系の人達は、逆に会社の内部管理的なことに関しては専門外だとも予想できます。

そこで、今回はweb系の方々のために、会社設立前、スタートアップ前に知っておくべき事項について記載します。


web系の人がスタートアップ前に転ばないためのキホン

まずweb関係者が(web関係者以外でも)、起業前に、事前準備として必要最低限知っておかなければならない事項は3つあります。もちろんマーケティングも必須ですが、下の3つさえもママならなければ、そもそもスタートできない又はスタートから躓きかねません。

次の3つは、必要最低限押さえておきたいところです。

・会社を立ち上げ、運営するための資金をどうするか?
クラウドファンディング、ベンチャー・キャピタルの出資状況など

・会社設立登記

・会社設立直後の各種届出

そこでこの3つについて、簡単に、余談を交えながら、説明します。また記事の最後に、ベンチャーキャピタルの投資状況についても記載します。

Ⅰ 開業資金や軌道に乗せるまでの資金をどうするか?

サービスのアイディアやwebの技術があっても、資金がなければ絶対にスタートできません。

そして、この資金を捻出する代表的な選択肢としては、4つあります。

自己資金

起業までに、自分自身で貯めたお金または共同経営する場合に経営に参画する人達が出資するお金です。

自己資金が豊富にあれば、それだけで当面の間は会社経営が凌げます。ただ、資金に余裕のあるうちに経営を軌道に載せなければジリ貧になります。

外部からの借入

外部借入とは、具体的には、金融機関からの借入です。もちろん、人によっては知人や親族から借入て起業する人もいると思います。

中小企業として起業する場合は、いきなりメガバンクから借入することは殆どないので、まずは日本政策金融公庫などから借入れるケースが多くなります。

また起業後も、会社の規模が小さいうちは、メガバンクから借入することは、あるはありますが、殆どないと考えて良いと思います。実際、メガバンクから借入している中小企業はそれほど多くありません。

下で説明するベンチャー・キャピタル(VC)からの出資と比べて、金融機関からの外部借入は、会社の支配権に影響を与えない、相対的に資本コストが低いといったメリットがあります。

ベンチャー・キャピタルなどからの出資

起業時にベンチャー・キャピタルやエンジェルからの出資を受けるという選択肢もあります。

ただ一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンターが公表しているベンチャー白書によると、ビジネスプランが出来上がった時期(シード)におけるVCからの出資は、それほど多くないというのが現状です。

また、銀行借入と違って、VCやエンジェルからの出資は、会社の議決権比率に影響があります。

極端な例を出すと、VCから出資を受け入れ、その議決権比率が50%を超えると、会社の支配権はVCが握るということです。

たとえ出資を受け入れるとしても、議決権の3分の2は自分が保有しておきたいところです。なぜかと言うと、M&Aや事業譲渡など、会社にとって大切な事項は議決権の3分の2超の決議がないと決定できないからです。

議決権の3分の2を有していれば、まずは安心・安定した経営が可能です。

因みに、スカイマークの議決権は、50.1%をインテグラルが保有しています。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは、web業界の多くの人がご存じだと思いますが、念のため簡単に説明します。

このクラウドファンディングとは、ネット上のプラットフォームを利用して行う資金調達の1つです。

そして、このクラウドファンディングには、大きく別けて3つあります。

1. 投資型クラウドファンディング

個人が50万円以下で資金を投資し、見返りに株式を受け取るファンディング。ベンチャー企業などは、総額1億円未満を条件に資金を集めることができる。

2. 寄付型クラウドファンディング

あくまでも寄付で、返済や株式の受取はなし。

3. 購入型クラウドファンディング

資金を提供した見返りとして、モノやサービスを受ける。

以前は、投資型クラウドファンディングは法律(金融商品取引法)の規制があったために、それほど利用されていませんでしたが、法律が改正され利用のハードルが下がりました。

また寄付型や購入型についても、ここでは詳しい解説は省略しますが、法律・税務上の問題が発生することがあります。

VCからの資金調達や投資型クラウドファンディングは、「第三者から資金調達できてラッキー」というわけではなく、株式を第三者が保有することになるので、会社の議決権を誰がどれくらい所有するかなど資本政策に影響を与えるため、慎重に検討したいところです。

会社設立に必要な資金を、自己資金によるか、外部借入か、VCからの出資によるか、クラウドファンディングによるかなどは、会社の資本政策と合わせて考える必要があります。

Ⅱ 会社設立登記

会社設立登記の詳細については、下の記事のなかで詳細に説明しています。

ご存じだと思いますが、会社は登記完了することで成立し、登記申請日が会社設立日となります。

なお会社名は、基本的には自由に決定できますが、最近は、会社名に見合うドメインを取得することが難しいです。

例えば、“.com”ドットコムは、ほとんど埋まっていると思います。

Ⅲ 会社設立に伴う各種届出

無事に設立登記が完了しただけでは安心できません。税務署などに各種届出をする必要があります。

税務と労務に関するチェックリストをアップします。

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ベンチャー白書

最後に、ベンチャー白書について簡単にご紹介します。

venture01(出所:vecベンチャー白書2014発表資料)

左の図は、VCが投資金額ベースで企業のどのステージで投資したかを示す図表で、右の図は投資件数ベースで企業のどのステージで投資したかを示す図表です。

企業のステージは、

シード → アーリー → エクスパンション → レーター 

です。

金額ベースでは、圧倒的にアーリーでの投資が多く、件数ベースではアーリーとレーターで約3分の2を占めることがわかります。

ビジネスプランが出来上がった段階を主に指す「シード」での投資は、いずれも20%弱です。

次に、VCの業界別投資先を見てみます。

venture02(出所:同上)

金額ベースでも件数ベースでも約50%がIT関連です。

まとめ

web系の人が起業を考えた時に知っておくべき3つは

・会社設立設立登記
・会社設立直後の各種届出
・資金

外部から資金調達し、株式または潜在株式を与える場合には、資本政策の検討は必須

※ 潜在株式とは、簡単に言うと、将来的に株式になる可能性のあるもので、ストックオプションやCBなどのこと

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