「キャロウェイ」というワインがあります。キャロウェイと言えば、ゴルフを思い出す人が多いかもしれませんが、ワインのキャロウェイです。公式の場では通常1杯しか飲まないエリザベス女王が、あまりの美味しさに2杯目を頼んだという逸話を持つワインです。
さて以前、「飲食店の店舗数推移と市場規模」のなかで外食産業の市場が縮小しているなら、海外でお客の胃袋を掴め的な記事を書きました。そのときは、ちょっとだけ味千ラーメンについて触れただけで、実際に日本の飲食店がどれくらい海外に出ているかについては記載しませんでした。てか、調べていなかった。
そこで、今回は日本の外食産業が縮小するなかで、実際に日本の飲食店がどれくらい海外に進出しているか、その海外進出ランキングについてリサーチしてみました。
日本の飲食チェーン店海外進出ランキング
なおランキングは2014年1月26日現在の調査に基づいています。調査方法は会社HPやIR資料等を確認しています。
海外市場に目をつけた飲食チェーンは上場企業に限られているわけではなくて、意外に未公開企業も検討し進出してます。実際、私の周りにもシンガポール等の東南アジアに事業を進出させている経営者も意外に多くいます。
ランキングを見ると、さぼてんは海外に112店舗ありますが、そのうち韓国に79店舗あります。韓国にトンカツ屋が多いというのも意外です。
ちなみに大戸屋は、H26年3月末には海外店舗が85店舗になる予定で、ワタミを追い越す可能性があります。予定通りにいけば、、、
言わずもがな、1位は味千ラーメンでしたね。東京の人には馴染みがないかもしれませんが、熊本では超有名なラーメン店。
当初から海外を目指した味千ラーメン
上の図を利用して国外比率=国外/国内を計算すると、味千ラーメンは700%を超えてます。この数値を鑑みると、味千ラーメンは当初から海外を目指したと考えられますね。
その他の飲食店は概ね100%以下(国外÷国内)になってます。これは国内市場が飽和または市場縮小になったので、海外を目指したことの表れだと言えます。
因みに
モスバーガー=22%、吉野家=53%
このブログでも再三触れてますが、競争相手の少ないほうが競争は楽になりますね。
味千ラーメンの味では、東京の激戦区で戦うには厳しい。東南アジアではあの味でも十分に戦えると思います。競争相手が少ないのでね。
ただ海外に進出すれば必ず数字を残せるというわけではなくて、必要最低限の味とか、現地でも受け入れられるプライシングなどといった成功要件は必須です。
さてキャロウェイ。公式の場では通常1杯しか飲まないエリザベス女王が2杯目を頼んだという話を聞くと、キャロウェイ=高価というイメージを持つかもしれませんが、新宿のビックロでは1,100円程度で販売されてます。知る限り、最高にCPの良いワインです。
本日のめとめ
飲食店海外進出ランキング1位は味千ラーメン、しかも国外比率はダントツ
レストラン、居酒屋などジャンル別の市場規模推移は「飲食業の市場規模推移を飲食店のジャンル別にプロットした。」に記載しました。