東京では桜のシーズンが過ぎ去ろうとしてますが、桜には縁起が悪いという言い伝えもあるようです。なぜかというと、一瞬にして散るからだそうです。
桜は一瞬にして散るからこそ、綺麗なのだと思います。
さて先日、「弁護士の平均年収は驚きの金額だった!?」という記事を投稿しました。このなかに記載されている年収は弁護士白書を基にしたものでしたが、この白書の結果内容と周りの弁護士達を比較すると違和感がありました。
そこで今回は弁護士白書ではなく厚生労働省が公表している賃金構造基本統計調査を基に弁護士の年収について再集計してみました。すると、やはり驚きの金額が、、、
弁護士の年収のウソとホント
司法試験制度が改正になった後、新聞等で弁護士の年収や就職状況について取り上げられる機会が多くなったと思います。既にたくさん報道等されているように弁護士の年収が驚くほど低いというニュースもあります。
「弁護士の平均年収は驚きの金額だった!?」のなかでも触れたように、2010弁護士白書によると年収200万円以下の弁護士もいるようです。
ただ実際、オシゴトなどで周りの弁護士らを見ていると年収200万円以下の弁護士はいないような印象を受けます。
弁護士白書のなかに記載されている年収200万円以下の弁護士の全体に占める割合は0.8％なので0.8％に出会う機会も少ないわけで、この0.8％は弁護士全体の年収を語っていません。
以下で、厚生労働省が公表している賃金構造基本統計調査による弁護士の年収について確認してみます。
企業規模が10人以上の事務所の弁護士等の年収
下の表は給与所得者を対象にしたものなので、独立・開業している弁護士・会計士等は対象になっていません。
弁護士の年収のみだと、データとして面白くないので他の職業も掲載してみました。
企業規模10人以上というのは、従業員数が10人以上の事務所と考えて良いと思います。
上の表を基に弁護士の年収を計算すれば1,200万円程度(730千円×12か月+3,124千円)になります。
この金額は世間が弁護士の年収に抱いている金額と概ね一致するのではないでしょうか。
この表を見ると、他の職業よりも弁護士がワンランク高いということがわかります。
会計士・税理士は一括りにされていますが、両者を区別すると会計士の金額はもう少し上がると思います。
企業規模が1,000人以上の事務所の弁護士等の年収
これは企業規模が1,000人以上なので、大手の法律事務所ということになります。
これを基に計算すると、2,000万円程度(1,350千円×12か月+4,120千円)です。
しかも勤続年数欄が3.5年になっています。ということは入所3.5年で2,000万円程度ということだと思います。
他の資格とは比較にならないような金額になってます。
このブログであまり詳しいことは書けませんが、大手法律事務所のアソシエトの＠タイムチャージは大手監査法人のスタッフの＠タイムチャージの約2.5～3倍と言われています。
ちなみに大手法律事務所のアソシエトのタイムチャージは、監査法人のマネージャーよりも高いです。この点は監査法人により多少の差があると思います。
基本的に大手はクライアントに対して、作業時間×単価で見積りや請求を出すことが多く、例えば＠5,000/hで作業時間が３時間だった場合は15,000円で請求します。
実際のタイムチャージレートは、もっと高額です。
大手の法律事務所と監査法人の給与の差が、上の表に明らさまに反映されています。
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