2013年10月21日現在、パリーグCSの真っただ中であり、普段なかなか目にすることがない球団の業績について調べてみました。具体的には、楽天イーグルスとソフトバンクの売上高をリサーチしてみました。
自分自身は楽天のファンではなく、また日本シリーズ進出が決定しているわけではないですが、是非、東北で日本シリーズを開催されることを願って楽天をチョイスしました。
また比較対象はソフトバンクではなく巨人にしたかったのですが、業績情報が公表されていないようなのでSBを選びました。SBのデータは有価証券報告書を基に作成したわけではなく日経新聞に掲載された情報を基にしています。
そもそも2013年時点において、プロ野球球団は業績情報を直接的に公表はしていないようです。これは各球団が親会社の子会社として運営されており、子会社情報を詳細に公表する必要性は低いうえに、全体の売上に占める球団売上の割合が低いこと及び有価証券報告書でセグメント情報として開示される際も他のサービスと一括して公表すれば十分と判断しているからだと考えられます。
楽天イーグルスの売上(平成2010年12月期)
楽天イーグルスの売上高は下の通りになります。
売上高 7,743百万円
営業利益 △1,332百円
平成22年の売上であること注意です。この年度のデータしか公表されていない模様です。
(数値は平成22年度12月期の有価証券報告書より抜粋)
ソフトバンクホークスの売上(平成2013年2月期)
ソフトバンクの売上高は下の通りになります。
売上高 270億円
営業利益 58億円
こちらの数値は2013年です。データは2013年6月18日に日経新聞電子版に掲載されたものです。
売上高には3倍超の差があります。確かに比較年度が違いますが、売上高が200億円近い差になっていることには驚きです。立地や球場キャパなどによって売上に差が生じることを示していると思います。
そこで宮城スタジアムと福岡ドームの収容人員をみてみます。
宮城スタジアムと福岡ドームの収容人員を比較
宮城スタジアム 約23,000人
福岡ドーム 約35,000人
差 12,000人
スポニチの記事によれば宮城スタジアムと4万人規模の球場では、満員の場合1試合につき1億円程度の差がでるとのことです(スポニチの記事)
2013年の試合数は144試合なので、球場のキャパシティだけでソフトバンクと楽天は100億円近い差が出ているとの予想できます。楽天にとっては単純に儲け損ないです。
次に政令指定都市の仙台と福岡の人口についてみてみます。
仙台と福岡の人口を比較
仙台 1,068千人(2013年10月現在)
福岡 1,506千人(2013年10月現在)
約1.5倍の差があります。
両球団の売上には、仙台と福岡だけでなく、隣接している県の人口も影響しているはずです。
もちろん売上の差は球場のキャパシティと人口の差だけが原因であるはずはなく、両球団のマーケティングやプロモーションの影響もあります。ただ球場のキャパシティと周辺人口が売上に与える影響は大きいと推測されます。
特に、宮城スタジアムは小さいのでキャパシティを大きくするだけで売上は増加するとかもしれません。ただ利益の増加率とキャパシティを増やすための投資金額は詳細なシミレーションの必要があります。