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スカイマークの「重要な疑義」とはなにか?

      2015/10/22

ベリッシモ・フランチェスコという有名な料理研究家がいますが、100%イタリア人ではなく、ハーフだということを、NHKBSプレミアムを見て知りました。

100%イタリア人の顔ではないと思っていましたが、母親は秋田県出身のようです。

ただロケ中に出会う女性を片っ端から褒めちぎる彼の姿は、やはりローマ育ちを感じさせます(笑)。

さて今日は、Yahooニュースに「赤字SKY 継続 重要な疑義」とあったので、スカイマークの重要な疑義についてエントリーします。


今週、スカイマークとエアバスの契約問題がニュースで取りざたされていますが、昨日(2014/7/31)の発表されたスカイマークの決算短信には「継続企業の前提に関する注記」が付されていました。

786553760_61c53df07a_zPhoto credit by vj sakura

継続企業の前提に関する注記とは?

まず「継続企業の前提」とは、企業が将来にわたって事業活動を継続するという前提のことです。この継続企業はゴーイング・コンサーンとかGCと言われることが多いです。

「注記」とは、あんまり聞きなれないかもしれませんが、財務諸表の次に記載されるコメントのようなものです。

注記の例としては、減価償却の方法として定率法を利用しているのか、定額法を利用しているのか、このような記載も注記の一例になります。

継続企業の前提に関する注記とは、ざっくり説明すると、スカイマークが将来にわたって事業活動を継続することについてコメントを付しているということです。

継続企業の前提に関する注記は何を意味しているか?

スカイマークの決算短信を読むと

当社は前事業年度においてエアバスA380型機及びエアバスA330型機の導入作業に多額の支出を要したこと等から営業損失2,506百万円、当期純損失1,845百万円を計上し、当第1四半期会計期間におきましても、営業損失5,526百万円、四半期純損失5,795百万円を計上いたしました。

とあります。

これがスカイマークの継続企業の前提に重要な疑いを抱かせる原因です。

この疑いを解消させるために、スカイマークは以下のような対応策を検討・実施中です。

・エアバスA380型機の導入による輸送力の強化
・高品質座席の提供による顧客の囲い込み及び新規顧客の獲得
・不採算路線の休止
・金融機関からの借入れ

これらの対応策を実施しても、継続企業の前提に重要な不確実性が残るとスカイマークは考えています。だから継続企業の前提に関する注記を付しているのです。

誤解を恐れずにざっくり説明すると、上の対応策を実施してもスカイマークは継続できるかどうかわからないということです。

現時点で監査法人の意見は出ていませんが、仮に監査法人が適正意見を表明したとしても、スカイマークの事業存続を保証していることではないことに注意が必要です。

多額の違約金の支払いを求められるスカイマーク!

当該契約について解除する旨の通知をエアバス社より受けております。本件については、エアバス社より多額の解約違約金の支払いを求められておりますが・・・・

通常、違約金は解約した側に対して、解約された側が支払を求めると思いますが
この件に関しては解約したエアバスがスカイマークに違約金の支払いを求めてます。

契約書を見てみないと、なんとも言えませんが、エアバスからの違約金支払い請求は、ちょっとクエッションマークです。

一般論に話を戻しますが、継続企業の前提に関する注記をすると投資家などにネガティブなイメージを与えるうえに株価にも影響するため、会社側と監査法人側で揉めることがあります(スカイマークと監査法人が揉めたかどうかは不明です)。

実際、スカイマークの株価は現時点(11時)は約8%下げてます。

重要な疑義とは、スカイマークが将来にわたって事業を継続することに疑いがあること

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